2009-01-01から1年間の記事一覧

東條英機は早期講和を考えていた

一般には、東條英機は徹底好戦派であり、彼の存在が、太平洋戦争の終結を遅らせたというように言われている。しかし、当事者からは以下のような証言がある。 その他、午餐が済んで、一同応接室で寛いでいた際、首相は杉山参謀長とともに自分一隅に招致し、今…

政党政治の迷走ぶりは戦前から変わらぬ

今日は、だいぶ時間がとれたので、書棚の肥やしになっていた『頭山満言志録』を読んでみた。漢文や漢文調の文章が多く、漢文力の衰えている身にはつらかったが、それ以外は割とテンポが良かったので、一日で読了できた。 戦前の政府要人の逸話などが載ってお…

平和憲法をめぐる当事者の回顧

戦争放棄を含む、日本の平和憲法については、アメリカ・連合国による押しつけ憲法であったというようにいわれることが多い。 しかし、当事者の回顧録によれば、このような見解を否定している。 日本憲法成立起草時の、内閣総理大臣は、幣原喜重郎であったが…

リデル・ハートの日本軍評【1】

前の日記で書いた「世界史の名将たち」には、計6人の名将が紹介されていて、この中でアジア人はチンギス・ハーンと、その部将だったスブタイのみが取りあげられている。そういうわけで日本人は、この本には取りあげられていないのだが、チンギス・ハーンと…

第二次大戦時の日本軍への意外な軍事能力評価

日本国内の一般向けの書籍では、日本海軍に関しては、論争があるものの、太平洋戦争以降の日本陸軍に関しては、無能だったというのが通説だと思う。 しかし、英国の戦史研究家、リデル・ハートの「世界史の名将たち」の原書を読んでいて、意外な評価があるこ…